インドの公用語である世界主要言語
ヒンディー語は多民族が集まるインドという国にあって長く主要言語として使用されてきたという歴史があります。
「ヒンディー」という言葉のもとは「インディアン(インド人)」ですが、言語のもとになったのはペルシア語であり、「ヒンディー語」は数多くあるインド国内の言語の総称ではなく特定の一つの言語のことをさすために使います。
現在最も多く使用されているのは北インド~中央インドにかけてで、その地域全体のことを「ヒンディー語ベルト地帯」と呼ぶことがあります。
ただし地域全体が全く同じ言葉を用いているかというとそうではなく、北部の「ブラジ方言」や南部の「アワディー方言」、東部の「ラージャスターニー方言」といったふうにかなり多くの方言が存在しています。
これら方言ははっきりと地域によって使用する人が分かれているのではなく、場所によってはどちらの方言ともつかない曖昧な言葉も時々見られます。
数種類の言語を話すインド人
インド人の多くは自分が暮らす地域の少数民族言語の他英語を習得しています。
仕事や学習のためにインド内の他の地域に行く場合などにはその都度言葉を覚えていくので、一人で数種類の言語が使えるという人も珍しくありません。
同じヒンディー語でも南部から北部に行くと極端に聞き取りにくくなったりということもあるので、まずは言語に対する対応力を身につけないと思うように社会生活を送ることはできないようです。
そのためインド人同士の会話では自分の知っているインド国内の言語に英語を混ぜた言葉が使われることもよくあり、外部から訪れた人にとってはそれまでヒンディー語で会話をしていたのが急に英語になったりするという混乱があったりします。
自分が生まれた土地の方言だけでは言いたいことのすべてを表現することができないため、別の言語を用いるといったこともされています。
基本的に旅行者などは都市部ならば英語でほとんどの内容は通じますが、ちょっと田舎の方に行くなら英語とヒンディー語だけでは間に合わないかもしれません。
英語でも通じるけれどあえてヒンディー語を使う
英語大国のインドであるため、インド国内やインド出身者と会話するときには英語が使えれば大抵のことはOKです。
ですがヒンディー語は比較的に日本語に文法や発音が近いので、できれば英語だけで完結させようとせず少しだけでも習得をしておくことをすすめたいです。
ヒンディー語を習得することのメリットは、それをすることでヒンディー語を話す人との心の距離を縮めることができ、英語で行う会話でも理解力が格段に高まるということです。
ヒンディー語における思想は非常に独特で、その中には宗教観や感情表現が内包されています。
実際インドに長期で滞在したりインド人と一緒に生活や勉強をしている人の多くが「ヒンディー語」を学んでよかったということを言っています。
インドは歴史が深く、文化的な背景も大きいため語学を学習することはその広い文化や独自の思想を理解する一助になります。