
日本で人気のラテン系言語
日本の旅行社のアンケートによると、今後行ってみたい海外旅行先として調査依頼長年にわたりトップクラスを維持しているのがイタリアなんだそうです。
特に新婚旅行や卒業旅行先として人気が高く、長期旅行をするために事前にイタリア語教室に通う人も多くいます。
イタリア語は古代ローマ人が基礎を作ったラテン語の系譜の一つで、ローマ帝国衰退後にフィレンツェ周辺のトスカーナ地域で使われていた方言がイタリア全土に広がったものです。
なおラテン語は8世紀頃からヨーロッパ各地に広がり、イタリア語の他にフランス語、スペイン語、ポルトガル語、ルーマニア語といった多数の言語へと変化をしています。
言い換えればこれらラテン語がもとになっている言語は体系としての共通点が多く、一つを習得することで他の言葉もぐっとわかりやすくなるということを示しています。
なおフィレンツェ周辺の方言が今のイタリア語のもとになってはいるものの、他のイタリア地域で使用されてきた方言も消えることなく残されており、今もイタリア各地に旅行に行くとその地域ならではの言語を感じることができます。
イタリア語の特徴
イタリア語が珍しいのは通常26文字のアルファベットのうち、イタリア語として使用されるのは21文字だけであるということです。
イタリア語としては使用されないのは「JKWXY」の5文字ですが、外国語をもとにした文字表記としてしばしば登場してきます。
またフランス語やドイツ語のようにアルファベットに独特の記号が付加されることはなく、英語と同じくアルファベットそのままが文字として使用されます。
イタリア語らしい文法の特徴として挙げられるのが、特に主張したい場合を除き主語をつけることをしないということです。
これは動詞の活用形が主語を示す形となっているためで、例えば「持つ」という意味の動詞「avere」の主語が「自分(一人称)」のときには「Ho」に、「あなた(二人称)」の時には「Hai」になるといったふうです。
他にも名詞には「男性名詞」と「女性名詞」があり、そのいずれかであるかによって冠詞の種類が変化します。
基本的には英語と似ているのですが、文法として細かい順番が違ったりというところも多くなっています。
イタリア語検定について
イタリア語の習得レベルを把握することができる「イタリア語検定」も現在日本では開催されています。
検定はイタリア語検定協会によって主催されており、1~5級までの段階にそって受験をすることができるようになっています。
5~3級までは春と秋の二回、1~2級は年一回の受験となります。