ヨーロッパ最古の言語
ギリシア語はおよそ3000年前にできたとされるフェニキア文字がそのまま発展してできた言語です。
現在ヨーロッパで使用されている言語の多くは古代ローマで使われたラテン語がもとになっているのですが、ギリシア語はその流れとは異なり独自の1言語体系を作っている世界的にも非常に珍しい言語です。
現在ではギリシア国内に住む約1000万人と、キプロス共和国の約50万人の国民が公用語として使用しています。
ギリシアは地中海に多くの諸島を持つ国であることから、ギリシア語の中にもいくつかの方言が存在しています。
現代ギリシア語と古代ギリシア語
世界的にも例を見ない古い言語であるギリシア語は新約聖書など人間の有史以来の歴史的文献を綴ってきた言語として大変貴重な存在とされています。
しかし現在広く使用をされているギリシア語は正確には「現代ギリシア語」と言われる口語として発達してきた、かつて古典などを綴った言語とはかなり異なる部分のある言葉です。
ギリシア国内においてはこの新しいギリシア語と古典に使用される古いギリシア語のどちらを正式な公用語とするかでかなり活発な議論がなされていたようですが、最終的には古典ギリシア語を尊重するという形で落ち着いています。
日本においては滅多にギリシア語の文章を見かけることはありませんが、現在当たり前に使用されている単語の中にはいくつかギリシア語由来のものを見つけることができます。
代表的なものが「デモクラシー」「マラソン」「スパルタ」といったもので、政治や学問に関する単語が多いのが特徴です。
ギリシアに旅行に言ってもギリシア語しか通じないという地域は少なく、英語で大抵のことは事足りてしまいます。
日本においてギリシア語を学びたいという人も、どちらかというと旅行や留学など実務が目的というよりも貴重な歴史文献をそのままの形で読みたいという学術目的であることが多いようです。