インドネシア共和国の共通語
インドネシア共和国は、アジアの南方にある諸島によって構成されている国であり、世界でも有数のリゾート地として年間数多くの人が観光に訪れます。
インドネシアという言葉がギリシアの「インドス」と「ネソス」という2つの言葉でできており、直訳をすると「東インドの島々」となることからわかるように、国土に含まれる島は非常に数が多くまた島ごとに独自の文化を持って発展をしていたりします。
インドネシア国土は主要な5島によって成り立っており、群島を含めるとなんとその総数は17,000以上にもなります。
すべての島に暮らす人の総人口は2億4,000万人を超えるとされており、その島々には490以上の民族集団が形成されています。
それらの国での共通語でありまた周辺各国でも使える言葉がインドネシア語と言われるもので、もともとはスマトラ東海岸とマレー半島で使用されていた言語が起源です。
インドネシア語はインドネシア共和国国内の他に、ブルネイの公用語やマレーシア、シンガポール、フィリピン南部、タイ南部と言った地域でも使用をされています。
日本人には習得しやすい言語
インドネシア語と聞くと日本人にとっては全く想像のできない不思議な言語といったイメージがありますが、実際に習得をするのはそれほど難易度の高いものではありません。
むしろ日本人が習得するのに向いている比較的学習しやすい語学として知られています。
世界的にもインドネシア語は日常会話レベルなら「世界で最もやさしい言語」とまで言われることのあるものなので、気軽に習得を目指すことをおすすめします。
なぜインドネシア語がやさしいかというとその理由は主に3つあり、「発音がしやすい」「表記文字がアルファベットと同じ」「格変化や語形変化がない」ということが挙げられます。
中でも表記したアルファベットをそのまま発音すれば大抵の言葉は通じるということは習得のハードルをかなり下げてくれているので、基本的な会話内容をまとめた本が一冊あればそれで旅行くらいで使う会話のほとんどが間に合ってしまいます。
具体的には、「おはよう」という挨拶を意味する「Selamat pagi.(スラマッ パギ)」といった感じです。
コツとしては「a」を「エー」ではなく「アー」といういわゆるローマ字読みにすることで、この読み方が自然に備わっている日本人にとってはわかりやすいですね。
面倒な活用も変化もないです
もう一つインドネシア語の特徴として嬉しいのが「格変化や語形変化がない」ということです。
英語やヨーロッパ諸国の言語を勉強していて面倒なのが、現在・過去・未来のように伝える時間によって単語が変化をしたり、同じ単語が数量や性質によって変化をするといった変化です。
女性名詞や男性名詞のような区別などもないので、覚えたそのままの単語を並べれば会話として成立するということになります。
またちょっとおもしろいのが繰り返しをする言葉が多いということで、日本語でいう「人々」のように重ねることで単語を複数形として使うことができます。
同じ単語を重ねることで別の意味になる例もあり、「makan(食べる)」という動詞を重ねた「makan-makan」という言葉が「楽しんで食べる」というふうに使われたりします。